紫陽花とともに、心ほどける一日

梅雨空の下、筥崎宮の紫陽花苑にご一緒させていただきました。

しっとりとした空気のなか、

今年も色とりどりの紫陽花が境内を彩り、

訪れる方々の目を楽しませていました。

ご本人も「やっぱり紫陽花はいいわね」と優しく微笑まれ、

一輪一輪を丁寧に眺めながら、

ゆっくりと歩を進めていらっしゃいました。

「家にも紫陽花が咲いてるけどここはまた違うのがあるね」

と語られるその声には、

花を愛でるやさしい想いが込められており、

穏やかな時間が流れていました。

ところが、帰りの駐車場を出て信号で止まった際、

ふとカバンの中を確認した私は、

スマートフォンがないことに気づき、

血の気が引く思いに。

急いで自分の番号にかけてみると、

なんとどなたかが電話に出てくださり、

「境内で拾いました。預かっていますよ」とのこと。

仕事中でもあり、焦りと迷いが交錯する中、

正直に利用者様に事情をお話しすると、

「それは大変！すぐに取りに行きましょう」と、

次の予定があるにもかかわらず、

即座に快くご対応くださいました。

その言葉に、胸がいっぱいになりながら

境内へと引き返しました。

スマートフォンを預かってくださっていたのは、

笑顔がとても素敵な女性の方でした。

「お礼をさせてください」と申し出ましたが、

「いいです、いいです。無事で良かったです」

と柔らかく微笑まれ、そのまま静かに去って行かれました。

私は深々と頭を下げ、ただただ感謝の気持ちでいっぱいでした。

紫陽花の美しさとともに、

優しさにあふれたご縁に恵まれた一日。

この出来事は、きっと長く心に残ることでしょう。

来年もまた、この場所で、

花とともにあたたかな時間を共有できることを

楽しみにしています。

本当にお疲れ様でした

本日もご利用いただきありがとうございました。